時代を切り拓くスタイル「カリブル ドゥ カルティエ」

「キャリバー1904MC」――これは今年カルティエが発表した「カリブル ドゥ カルティエ」に搭載された、同社初となる完全自社製自動巻きムーブメントの名称だ。ムーブメントに冠された“1904”の数字に、もしかしたらピンとくる人もいるかもしれない。これはカルティエの歴史上、最初のメンズウォッチと謳われる「サントス」が誕生した年へと重ねて、名づけられたものであるからだ。

昨年からカルティエはラ・ショー・ド・フォンの工房をベースとしてマニュファクチュール化を推進、ウォッチメイキングの本格的な体制づくりへと勤しんできた。昨年は手巻きムーブメントを展開したが、今年は満を持して初の完全自社製となる自動巻きムーブメントを発表。基幹キャリバーとして誕生したこの「1904MC」は、3代目のルイ・カルティエと飛行家サントス-デュモンとの絆から生まれた最初のステージへと思いをはせるほど、メゾンにとっては新たなる幕開けとも呼べるものだったのである。

この「カリブル ドゥ カルティエ」の大きな特徴。それはキャリバー名同様、あらたに“時代を切り拓く”というテーマから生まれた、ダイナミックなデザインだ。カルティエのアイコンとされるローマンインデックスも12時位置のビッグサイズで主張し、ディスク型のデイト表示とともにモダンなスタイルで表現されている。昨今の流行を捉えたスポーツウォッチのデザインに大ぶりの42ミリ径のサイズ、あらたに加えられたリュウズガードなどの男心をくすぐるマッシブな要素がそこかしこへと盛り込まれている。しかしながらフィッティングのよいケースが腕になじみ、28度に角度をつけられたすり鉢状のベゼルがダイナミックな構成要素をひとつにまとめ、かつフォルムの立体感を深める役割を果たしている点も見逃せない。