限定3部作を筆頭とした圧巻の新作を披露

ザクセン王国の宮廷時計師の伝統と技術を継承するフェルディナンド・アドルフ・ランゲがドレスデン郊外に1845年に創業した、A.ランゲ&ゾーネ。ドイツ時計の歴史と伝統を体現する名門は今年、創業から165年目、そして旧東ドイツ政権による国有化という数奇な運命を経て東西ドイツ統一を契機にした劇的な復興からちょうど20周年を迎えた。

少数だが練りに練った製品づくりがこのブランドの信条であり、よってS.I.H.H.での新作も他のメゾンとくらべると少ないのが通例。だが今年はこの記念すべき年を迎えて、全部で13モデルというかつてない数の新作、それもとびきりの力作が揃えられた。

いずれも既存のコレクションにはない魅力を備えているが、もっとも注目に値するのはやはり創業者へのオマージュとして発表された「トゥールボグラフ”プール・ル・メリット”」「ランゲ1・トゥールビヨン」「1815ムーンフェイズ」で構成される限定コレクション3部作。チェーンフュージーとスプリットセコンドクロノグラフ、アウトサイズデイトにトゥールビヨン、超精密なムーンフェイズなど、どのモデルのメカニズムの内容も仕上げも文句なくすばらしい。ケースやムーブメントのブリッジに「ハニーカラーゴールド」と名づけられた、ピンクゴールドともイエローゴールドとも異なる、まるで昔の懐中時計のような優しい色味をもつゴールドの新素材を採用している点も、時計愛好家にはたまらない。

またブランドのアイコン「ランゲ1」が、自動巻きムーブメントを搭載して「ランゲ1デイマティック」となったのも見逃せない大きなニュース。それ以外にも「サクソニア」コレクションでブランド初のアニュアルカレンダーモデル、再登場のクロノグラフモデル、「リヒャルト・ランゲ」コレクションでプッシュ式の新秒針ゼロリセット機構を搭載した「レフェレンツウーア」など、時計好きにとっては絶対に見逃せないモデルが登場した。