ユンハンス:マイスター テレメーター【バーゼルワールド2014新作腕時計】

1861年創業という古い歴史を持ち、移り行く社会の中で、常に革新を繰り返して来たドイツの名門、ユンハンス。

過剰な装飾による高級化ではなく、実用本位のプロダクトをそのコレクションの中核として来た姿勢は常に変わる事無く、機械式時計にはじまり、クオーツ時計、電波時計と時代は変われど、ユンハンスはその歩みを止める事はありません。

ユンハンスの今を彩るタイムピース達は、同社のフラッグシップとなるエルハルト・ユンハンス(日本未展開)、1962年にセンセーショナルなデビューを飾り、21世紀の現代においても尚新鮮さを失わない、マックス・ビルウォッチコレクション、

機械式時計全盛期の色を濃く残しながらも、現代的ウォッチメイキング技術を駆使したマイスターコレクション、そしてメガ1000やメガソーラーに象徴される、モダン・エレクトリックウォッチコレクションの4つのコレクションで構成されています。

そんなユンハンスが今年発表した新作の中でも、最も注目を集めたのが、マイスター テレメーターでしょう。

1951年に同社が製作したコラムホイール式クロノグラフムーブメント、Cal.J88を搭載したクロノグラフにインスパイアされてデザインされたというその新作は、水平に配置された30分積算計とスモールセコンドの2カウンター仕様で、メタルフレームに夜光塗料が盛られたリーフ型長短針とプリント夜光アラビア数字インデックスの組み合わせ、1/4秒セコンドトラックの外周に挿し色でプリントされたテレメーター、そして最外周にタキメータースケールを配置するという、良好な視認性を持つビンテージクロノグラフの典型といえる顔を与えられており、しっかりとインデックスにリーチする各針、ボンベ型ダイヤルに沿って先端を曲げられたクロノグラフ秒針等、そのディテールに至るまで、旧き善きウォッチメイキングを忠実に現代に再現しています。

また採用されている夜光塗料は無害のスーパールミノバですが、これが経年変化を再現して黄色みを強くしている点も見逃せません。

40.8ミリ径のケースは、従来のマイスタークロノスコープのデザインが引き継がれており、極端にサイドを絞った造形は自動巻クロノグラフの厚みを感じさせず、ドーム型プレキシガラス風防、オーバル型プッシャーと共に、文字盤の放つクラシックな雰囲気と素晴らしいマッチングを見せています。

機械式クロノグラフの全盛時代から半世紀以上が経過した今、状態の良いヴィンテージクロノグラフの流通量は激減しており、こうして日常使いに耐えるスペックを持った復刻版は、ビンテージファンにも歓迎されるに違いありません。